山形スタディーツアー について

【山形スタディツアーとは】
東京外国語大学では、日本の地方の魅力を海外に発信し、良質なインバウンドを推進するための取組として、2018年度から、夏学期と冬学期それぞれ8日間のスタディツアーを山形県で実施することになりました。

この取組の目的は、2つあります。

一つは、地方創生という社会への貢献です。日本の各地で起きている少子高齢化による地方産業の後継者不足、「観光立国」といわれるにも関わらず、訪れる側も受け入れる側もお互いに十分な理解のないまま、日本の表面的な文化や景観を「観光」させる現状の問題、等々、地方が抱えている問題を、東京外国語大学が特色として持つ海外の諸地域への理解力や外国人留学生の視点を取り入れ、解決に向かう糸口を見いだすのに貢献できないかという意識です。

二つめは、人材育成です。国際的な視点と教養を基礎として世界で活躍する若い人材を育成するためには、自分たちが拠ってたつ日本社会の構造的な問題を理解し、問題解決の道筋を考える姿勢と思考力を身につけることが必要だと考えます。日本人学生と留学生とがともに日本社会の問題を見つめなおし、現地でともに考えることで、お互いに成長していくことをめざしています。

こうした目的のために、山形県の4つの自治体(寒河江市・白鷹町・高畠町・飯豊町)と連携協定を締結し、夏学期と冬学期にスタディツアーを実施することになりました。

このブログは、山形スタディツアーで学生たちが得た知見や発見した地域の魅力を集大成したものです。

なお、このスタディツアーは、東京外国語大学「世界教養プログラム」で授業として実施されるものです。

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東京外国語大学モニュメント

■ 事前学習

山形県東京事務所の協力で山形県に関する知識を教授していただたき、JTBグローバルマーケティング&トラベルの協力のもとインバウンドの現状と問題点、JETROの協力で日本企業の海外進出に関する講義を受け、内閣官房「まち・ひと・しごと創生本部」からご出講いただき、現在政府により推進されている地方創生政策とはどのようなものかを学んだ上で、果たして地域活性化は「観光」で成し遂げられるものなのか、地域の方々のためになる「観光」とはどのようなものか、地域産業活性化の一環として地域の産物を海外に輸出するにはどのような工夫が必要か、という問題意識をもちながら、理念と目標を踏まえたスタディツアーとなるよう事前学習を行いました。

■ 寒河江市での学びと実践
・ブルーベリーや夏野菜の収穫
・修験道の聖地として知られる葉山の登山道整備
・観光物産施設での実習
・雪フェスティバルでの東京外国語大学ブースの出展
・地域の観光資源の調査と提言

■ 白鷹町での学びと実践
・紅花摘み/紅餅づくり他農業実習
・手工芸(焼き物、養蚕染織)を通じた地域活性化の支援
・和菓子製造
・観光資源の発掘と発信

■ 高畠町での学びと実践
・町内の食品加工製造企業(食肉加工、果物加工)の輸出促進提案
・ JETRO協力ワーク
・昭和縁結び通り商店街活性化に向けた提案
・観光協会での実習
・SNS等を通じた魅力発信

■ 飯豊町での学びと実践
・町内の観光資源の調査と新たな観光開発の提言(JTBグローバルマーケティング&トラベル協力ワーク)
・町内米農家の現状調査と米輸出に向けた取組みの提案(JETRO協力ワーク)
・中津川地区雪祭りでの東京外国語大学ブースの出展
・中津川地区農家民泊での地域交流

〈2022年冬のスタディツアー〉

2022年冬は「東京で山形を知る」をテーマに、オンライン・プログラム、山形県東京事務所訪問、アンテナショップめぐりが行われました。

〈2021年夏のスタディツアー〉

2021年夏は「地域社会の持続可能性について考える」をテーマに、オンラインで実施しました。新型コロナウィルスが地域社会に与えた影響を各自治体からご説明いただき、高校生とともに地域社会の持続可能性を推進するために何が必要かを考えました。

〈2020年冬のスタディーツアー〉

2020年1月29日朝8時50分、大学からバスで山形県高畠町・寒河江市に向けて、山形スタディツアー参加学生14人(留学生7人・日本人学生7人)が出発しました。寒河江市には8人、高畠町には6人が、それぞれ2月4日までの6泊7日で、自治体毎に用意してくださったプログラムに参加しました。寒河江市では雪フェスティバルへのブース出展、高畠町では日本酒の蔵元へのインターンシップと、冬の時期ならではのプログラムを用意していただきました。今年は、暖冬とのことで、雪が少なめのようでしたらが、やはり山形の魅力を堪能し、それを多言語で発信するための提案づくりに取り組みました。

DSC_0135出発時の集合写真

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山形に向かうバス内で

〈2019年夏のスタディーツアー〉

2019年9月24日朝8時30分、大学からバスで山形県寒河江市・白鷹町・高畠町・飯豊町の1市3町に向けて、山形スタディツアー参加学生36人(留学生11人・日本人学生25人)が出発しました。寒河江市には9人、白鷹町には12人、高畠町には6人、飯豊町には9人が、それぞれ9月30日までの6泊7日で、自治体毎に用意してくださったプログラムに参加しました。

行ってきます!!

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出発時の集合写真(2019年夏)

〈2019年冬のスタディツアー〉

冬学期は、2019年2月18日~25日に、寒河江市・飯豊町で合計26人(日本人学生9人・留学生17人)の学生が参加して実施しました。
寒河江出発前集合写真
出発時の集合写真(2019年冬・寒河江市班)

全体写真、到着したときの模様到着時の集合写真(2019年冬・飯豊町班)

〈2018年夏のスタディツアー〉

夏学期は、2018年7月17日~24日に、寒河江市・白鷹町・高畠町で合計31人の学生(日本人学生23人・留学生8人)が参加して実施しました。

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出発時の集合写真(2018年夏)

■ 事後学習
・個人レポートを作成し、実践と学びの振返りをしました。

■成果の還元
・スタディツア-最終日に、地元でそれぞれ報告会を開催しました。
・報告した成果をブログにまとめて公開します。
・寒河江市・白鷹町・高畠町での成果を、全体報告会として2018年10月3日に大学で開催し、学びの成果を共有しました。
・冬学期に実施した寒河江市・飯豊町での成果を、全体報告会として2019年3月8日に大学で開催し、学びの成果を共有しました。
・寒河江市・白鷹町・高畠町・飯豊町での成果を、全体報告会として2019年10月16日に大学で開催し、学びの成果を共有しました。

■山形県との協定
2019年2月20日に、山形県と東京外国語大学との間で「国際化の推進に関する相互協力協定」を締結しました。今後は山形県の協力を得ながら、継続的に実施してゆきます。

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立石東京外国語大学学長と吉村山形県知事
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締結式の様子

お問合せ先
東京外国語大学山形スタディツアープロジェクト
Email:tufsyamagata[at]tufs.ac.jp([at]を@に変更して送信ください)
※お問い合わせの返信に時間がかかる場合があります。